re:Invent(というかアメリカ)に初めて行った人間が感じた正直な想い
re:Invent 2016とは
Amazon Web Servicesを触っているエンジニアとして知らない人はほぼいない、というくらい大規模なAWS主催の技術カンファレンス。
とにかくデカイイベントで今年は32,000人の登録と400を超えるセッションが開催された。
場所はアメリカンドリームが詰まっている(という勝手なイメージ)のLas Vegas。
昨年よりも右肩上がりで参加者やらセッションやらが増えているので、会場(ホテル)を3つくらい横断して開催された。移動大変。
初海外&初re:Invent
私は今回幸運にも会社からの選抜メンバーとしてre:Inventに参加することができた。 昨年のre:Invent参加選抜にも申し込んだけど(社内にそういう仕組があります)惜しくも漏れてしまった。 なので今回は選抜されてテンション上がりまくりでずっとワクワクテカテカしていた。
ただ、海外への渡航すらも初めてなので、パスポート取得とか、ESTAなにそれ?とか、英会話とか、時差ボケとか、分からないことだらけ。 不安がなかったといえば嘘だけど、ワクワクテカテカがそんなものは消し去っていた。 それくらいAWSを生業としているエンジニアにとって、re:Inventはお祭り騒ぎのカンファレンスなのである。
アメリカという国
re:Inventの会場は先ほども書いたとおりLas Vegasなわけだが、まず私はSeattleにおりたった。 いわゆるre:Inventのツアーというやつで、Las Vegas入り前にいろいろまわっちゃおうというやつ。
私の初めての「海外」であるSeattleは、 みんな大好き、Mac開いてドヤ顔するなら、のstarbucks本拠地である。 そして我らが、誘惑に負けてポチッとしちゃうWebサイトNo.1のAmazonの本拠地である。
シアトルが私にとっての初めての「海外」
Seattleは天候が年間を通じてあまりよくないらしい。ちょっと調べた感じだと年間160日弱(10月〜4月にかけて)はほぼ雨らしい。 そのため外で遊ぶことがなくエンジニアがよく育つなんて言われたりもするそうだ(本当かどうかはわかんない)。 けどそんなことは私には関係なかった。確かに雨はシトシトと降っていた。
Seattleはstarbucksの本社があるんだもの。 Amazonの本社があるんだもの。
それだけでよかった。 僕は、starbucks 1号店へ行き、傘を忘れたのでH&Mで$8の折りたたみ傘を買い、Amazon新社屋(建設中)を眺め、ボーイングの工場へ見学にも行った。
そこで感じたこと。
物事を測るスケールがぜんぜん日本と違う。視点が違う。 土地柄とか人種とか歴史とかもちろん違うからなんだけど、やっぱり全然違う場所だった。 違和感というか、これが俗にいうカルチャーショックなのか。。と、ひとり感慨深く『Starbucks Reserve Roastery & Tasting Room*1』の美味しすぎるコーヒーを味わっていた。
ここに今自分がいるんだっていう認識がまるで夢みたいなフワフワした感覚は、人生で初めて味わった。 今までは、周りは99.95%日本人だったし、コンビニはどこにでもあるし、レールにのってれば就職も結婚も、いわば人生気楽になんとかなるさ〜って思ってたし、実際にそれに近いと思う。 なんか大げさすぎるかもしれないけど、そういうステレオタイプな想いの塊がガツンとハンマーで殴られて、ピキピキ音をたててヒビがはいってしまうようなそんな感覚。
普通に1ブロック毎にstarbucksがあったり、タリーズコーヒーがすごくひっそり佇んでいたり、 朝の通勤時間には歩く人歩く人、ほんとにみんなスタバのグランデサイズを片手にオフィスへ向かっていたり、そしてもちろん日本語は聞こえてこない。 ただそれだけのことなのに、いざその場所に自分が立つと 自分の中の「当たり前」ってこんなにも簡単に崩れちまうんだなぁ、と出勤中のSeattle在住者と同じようにstarbucksの極上コーヒーを飲みながら考えてた。
Las Vegasはアメリカの中でも特殊なんじゃないか?
Seattleを満喫してLas Vegasに降り立った私はまた違う衝撃を受ける。 (空港にスロットマシンあるだけで衝撃だったけど)
「なんじゃこの街は…!?」
見渡す限りのアメリカらしいド派手な装飾と、これでもかと言わんばかりのライトアップ。 毎日これなの?期間限定じゃないの?って不安になるくらいフルパワーでお祭り状態な街、それが第一印象だった。 もちろんそんなものは、テレビやら雑誌やらネットやらで事前知識として持ち合わせているはずだったけども、 百聞は一見に如かずとはまさにこのこと。肌でいろんなヤバさを感じてしまった。ゾクゾクした。
空港からバスで移動中の間に日本人のガイドさんから、 「Las Vegasのタクシーはちゃんと決められた場所でしか乗り降りしちゃダメっていうルールが厳密にあるので、万が一道を歩いているときに乗車を誘われても断ってね」って言ってたんだけど、 万が一どころか数メートル単位歩くたびにめっちゃ声かけられた時点で、こいつぁやべぇとこに来ちまった、と思ったし、 アフリカ系やら中国系やらタクシーの運ちゃんも超グローバルで発音まったくわかんないし、 油断したらオススメのクラブに連れて行かれそうになるし、ほんとにすごいところだった。*2
ほんとにいろんな人たちが生きるためにがむしゃらに働いていた。 その一方、カジノではものすごい金額をものすごい短時間で溶かしている人たちもいるし、一攫千金を手にしている人たちもいると思うと 『そうだ…この世界は…残酷なんだ』ってどこかのミカサばりに感慨深くつぶやいてしまうのだ。
日本でも自分が知らないだけで同じような世界はたくさんあるんだろうけど、 Las Vegasでは濃縮還元100%レベルでわかりやすすぎて、脳みそにDirect Connect(専用線 1Gbps)してくる感じだった。
re:Inventはやっぱりすごかった
かくして無事Las Vegas入りを果たした私だが、re:InventはAWSなエンジニアにとってガチのお祭りだった。 どんな新サービスが発表されるのか、AWSが向かう先はどこなのか、実際にサービスに触ってみて膨らむ未来。 自分ひとりならず、そんなワクワクテカテカを3万人を超える全世界から集まってきたエンジニアと共有し、Keynoteで、セッションで、Pub Crawlで、ハンズオンで、展示ブースで盛り上がるのだ。 もうこの衝撃と興奮は現地でないと味わえない。
新サービスの詳細な情報とかはインターネットさえあればどこからでも手に入れられる。 むしろ現地にいないほうが検証含めじっくり取り組めると思う。Keynoteだって配信されるし、セッションも録画がYoutubeで公開される。 けど現地に3万人が集まるのだ。これはどう考えても生で参加することに意義があるとしか思えない。
本当にAWSが好きなエンジニアと同じ時間と話題を共有して、たまにはお酒も混じえながら語り合うことができるのはre:Inventだけのはず。 だからこそ私はもっと英語を習得しておくべきだったと、今これを書きながらものすご〜〜〜〜く思ってる。 ある程度の会話はもちろん可能だが、その場で議論するようなことはできなくて、基本聞く側に回らざるを得ないのが悔しかった。
DMM英会話に入ろう。
海外エンジニアとの交流がしたい!
もちろん日本からの参加者も500名くらい来てたし、普段なかなか会えない人たちもいた。 日本語で普段通り会話できるので、新サービスの話題も盛り上がって議論しやすいし、楽しい。 けどやはりre:Inventに来てるからには、日本以外のAWSパートナー、ユーザーとコミュニケーションをとりたいな、という想いが強かった。
むしろ日本とそれ以外が繋がるようなコミュニケーションが、もっと日本人側からしかけることができてもよいはず。 AWSにはユーザーグループがあってそこのつながりはグローバル含めてほんとに素晴らしい。 コミュニティ以外にももっともっと繋がる、つながれば面白いことになる関係はいくらでも見いだせるはず。 だって3万人もいるのよ?ひとり1分話しても3週間かかるくらいの人たちが集まってるんだよ?
ここまで書いて、言うだけならいくらでもできるので実際に行動に移そうねって思った。
DMM英会話に入ろう。ユーザーコミュニティへもっと参加してみよう。
ちなみにre:Playは最高に楽しかった。 10人くらいと中段なかほどでダンスタイムしてるときはほんと楽しかった。 最前列で肩組んでくれたBoyもほんといいやつだった。
多くの新サービス
ここはたくさんのレポートブログやイベントがあるので、そちらに任せたいと思う。 けどこれだけは言わせて欲しい。
Snowmobile最高。あれはクレイジーだ。 大量のデータの移行?ならば物理的にデカくすればOK!なアプローチが好きすぎる。 そしてそれを実現させたことも。
もうひとつのエンジニア憧れの地、シリコンバレー
一攫千金の夢を叶えることなく(5分で$50が消えて涙目)、次に向かったのはSan Francisco。 エンジニアなら憧れますよね〜。シリコンバレーに行ってきた。
幸いにシリコンバレーを案内していただくことができ、OracleやFacebookやGoogleやLinkedinやDruvaといったシリコンバレーを代表する企業をほんのちょっぴり覗くことができた。 Facebookの有名な看板の裏はSun Microsystemsのままだったし、Googleはもはやひとつの街だったし、Linkedinでお話を聞かせていただいた方の内容はそんじょそこらのカルチャーショックを超える衝撃だったし、OracleのビルはRDSのロゴみたいだし、Druvaの担当エンジニアの方と固い握手を交わせたのは感動だったし、もはやもうなにもいらない捨ててしまおう!って叫びたくなるくらい最高な時間だった。
本当にこの機会を頂けたことに感謝。
日本に帰ってきてしまった
そのあとはカニを無言で貪って、翌朝Seattle経由で日本へ戻ってきた。 帰りの電車のアナウンスは日本語だし、座ってるひとたち99.95%日本人だし、なんか戻ってきちゃったなぁという何とも言えない気持ちになった。 嫌だとかそういう感覚ではなく、どこか安心しつつももうあの場所にはいないんだという寂しさと、なにかやってやるぜというやる気と、旅の疲れで多少混乱していたかもしれない。 うまく言語化ができない。
結論
- re:Inventに行ける機会があるなら絶対に行け。躊躇するな
- 英語マジ頑張れ。頑張って話しかけてみろ
- 体調管理超大事
ここまでノンストップで思いの丈をぶちまけています。校正しようかとも思ったけどそのまま公開します。